このページは、伝統あるカトリック女子校の聖心女子学院初等科と田園調布雙葉小学校について比較考察し、学校研究に役立てようというページです。
なぜ私がこちらの学校を選んだのかというと、
- カトリックの教育を大切にした伝統あるミッションスクールである
- どちらも中高での募集をしない学校である
- 天皇家とのつながりという共通点もある名門校である
このような特別な共通点があり、比較されやすい2校だからです。
どちらも進学実績を第一とするような進学校ではなく心の教育を大切にしている学校です。
しかし中学受験組が入ってこない特殊な環境で、卒業後どのような進路を歩むのかは気になるところです。
田園調布雙葉と聖心女子の進学実績はどう異なるのか?
このような疑問を解決するべく、この2校の進学実績を比較解説してみたいと思います。
大学進学実績
まず、2校の進学実績を見てみましょう。
聖心女子学院の2021年度卒業生の大学進学者数を合計すると98名(卒業生103名)、田園調布雙葉は95名です。ほとんど同じなので比較しやすいですね。
2校の進学先を比較した表を作成してみました。
どちらの学校も合格人数ではなく、進学者数です。
国公立 | 医・歯・獣 | 早慶上理 | GMARCH・ICU・関関同立 | 女子校 | |
聖心女子 | 6名 | 4名 | 37名 | 8名 | 30名 |
田園調布雙葉 | 5名 | 11名(国立1名含む) | 32名 | 11名 | 16名 |
円グラフにすると田園調布雙葉の進路の方が、バランス良く広がっているなという印象です。
やはり聖心女子学院は田園調布雙葉よりも女子大に進む人が多いです。
多いといっても聖心の女子大進学率はたった3割なんだね
一般受験が少ない聖心女子学院
聖心女子学院のホームページに、「受験方式別進学数」が掲載されています。
2021年度卒業生は以下の通りです。
聖心女子大学(姉妹校)推薦 28名
学校推薦型選抜(指定校) 10名
学校推薦型選抜(公募制) 5名
総合型選抜 21名
※旧AO入試のこと
一般選抜 30名
海外留学 4名
つまり、一般的な受験は30名のみ。わずか25%のみなのです。
聖心女子大学への姉妹校推薦枠に加え、指定校推薦枠は64もあり、一般受験をしなくても良いほど豊富な推薦があります。
受験にとらわれないのびのびとした環境で好きなことを探せるからこそ、このように推薦やAO入試での実績が良いのでしょう。
医学部進学が多い田園調布雙葉
田園調布雙葉では、12%の生徒が医学部、歯学部、獣医学部へ進んでいます。
現役の進学者数としては、これはかなり高い割合です。
中学受験組がいない環境で、この実績は素晴らしいのではないでしょうか。
「医学部に強い私立小学校」でも田園調布雙葉は上位にランクインしています。
まとめ
2校の共通点はこのような点です。
国公立は少なく、私立上位校の割合が多い
2校の違いはこのような点です。
・聖心女子学院は推薦で進学する生徒が75%
・田園調布雙葉は医・歯・獣医学部へ現役で進学する割合が高い
最初にも述べましたが、どちらも中学受験組を入れずに、一貫した教育で心を育てることを最も大切にしているカトリック女子校です。
それでもこのような進学実績を出しているというのは素晴らしいですね。
志望校選びの参考になれば幸いです。
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