こちらは雙葉中学校・高等学校の進学実績を2023年の最新情報をもとに考察したページです。
女子御三家の一つである雙葉中学校・高等学校ですが、難関大学合格に全てを捧げるようなガツガツした進学校ではありません。
むしろ受験目的の教育はせず、人格教育に重きを置く伝統的な女子校です。
とはいえ難関の入試を潜り抜けてきた精鋭の生徒たち。鉄緑会の指定校でもあります。
そんな雙葉中学校・高等学校の進学実績はどのような特徴があるのか、2023年春の卒業生の進学実績をもとに考察してみました。
雙葉の特徴
まず、雙葉の特徴をまとめました。
- 募集人数は幼稚園女児40名男児20名、小学校40名、中学校100名
- 幼稚園(女児のみ)→小学校、小学校→中学校、中学校→高校へは原則として全員が進学できる。
- 2023年度雙葉小学校の倍率は10.3倍。幼稚園受験、小学校受験共に最難関と位置づけられている。
- 中学校の偏差値は67。昨年度比マイナス1(参照:四谷大塚)
- 中学3年次にフランス語を学ぶ
- 全学年宗教の授業がある
- 鉄緑会指定校。2023年5月現在238名の雙葉生が在籍している
同偏差帯には洗足学園中学校があります。
雙葉中学校・高等学校の合格実績
合格実績概要
合格実績をまとめました。2023年3月卒業生数は166名です。
現役 | 既卒含む総数 | |
国公立 -東大 -医学部 | 34名 12名 5名か6名(推定) | 52名 13名 9名 |
早慶上理 | 151名 | 193名 |
MARCH | 95名 | 116名 |
医学部 | 非公表 | 92名 |
医学部の合格実績については、現役か既卒かの内訳は公表されていません。
合格者の割合をグラフにしてみました。
合格者数の多い学校
合格者数(既卒含む)が多い順に並べてみました。
大学名 | 合格者数 | 対前年比 |
早稲田大学 | 68名 | +9名 |
慶應義塾大学 | 55名 | -18名 |
上智大学 | 39名 | -3名 |
明治大学 | 39名 | +3名 |
東京理科大学 | 31名 | -8名 |
立教大学 | 21名 | -7名 |
法政大学 | 20名 | +8名 |
医学部への合格実績
国立大学医学部合格実績
国公立大学医学部への合格者数は9名でした。うち5もしくは6名が現役かと思われます。
筑波大学 2名 |
福島県立医科大学 2名 |
群馬大学 1名 |
東京医科歯科大学 1名 |
長崎大学 1名 |
弘前大学 1名 |
防衛医科大学校 1名 |
私立大学医学部合格実績
私大医学部への合格実績者数は83名でした。参考までに偏差値と6年間にかかる学費もつけています。
合格者数 | 学費 | 偏差値 | |
慶應義塾大学 | 3 | 2206万円 | 72.5 |
順天堂大学 | 6 | 2080万円 | 70 |
東京慈恵会医科大学 | 4 | 2281万円 | 70 |
日本医科大学 | 7 | 2200万円 | 70 |
関西医科大学 | 2 | 2144万円 | 67.5 |
昭和大学 | 4 | 2817万円 | 67.5 |
東京医科大学 | 6 | 2983万円 | 67.5 |
東邦大学 | 11 | 2630万円 | 67.5 |
日本大学 | 2 | 3338万円 | 67.5 |
東海大学 | 1 | 3531万円 | 67.5 |
東北医科薬科大学 | 1 | 3414万円 | 67.5 |
国際医療福祉大学 | 4 | 1850万円 | 65 |
岩手医科大学 | 2 | 3440万円 | 62.5 |
聖マリアンナ医科大学 | 10 | 3473万円 | 62.5 |
近畿大学 | 1 | 3586万円 | 62.5 |
獨協医科大学 | 1 | 3730万円 | 62.5 |
杏林大学 | 5 | 3759万円 | 62.5 |
帝京大学 | 4 | 3773万円 | 62.5 |
北里大学 | 3 | 3953万円 | 62.5 |
埼玉医科大学 | 4 | 3960万円 | 62.5 |
東京女子医科大学 | 2 | 4621万円 | 62.5 |
学費が超高額な学校にも多数の合格者を出しているというのは、さすがお嬢様学校の雙葉です。
感想
2023年3月の東大合格者数は、桜蔭72名、豊島岡30名という結果でした。また洗足も22名という最多の合格者数を記録しました。
それら勢いのある学校に比べると、どうしても進学実績が見劣りするように思えます。
雙葉は進学校じゃないんだから
洗足や豊島岡みたいな学校と
比べないでよ
という声が聞こえてきそうですが、雙葉も通塾率が高く鉄緑会にもかなりの人数が在籍しています。人格教育を第一とする伝統校とはいえ、難関大学進学への意欲がある生徒、家庭の多さが伺えます。
偏差値と進学実績が重視され、面倒見の良い学校が人気を集める今の時代です。
そんな新興校の台頭に恐々とし、受験指導に注力する方へ舵を切る伝統校も少なくありあません。
雙葉は時代の価値観に流されずに伝統を貫き通すのか。
そうなれば今後も優秀な受験生が新興校に流れてしまうかもしれません。
難しい選択だなあ、と外野から勝手に思いを巡らせてしまいます。
それでは最後までお読みいただきありがとうございました。
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