白のセーラー服で「渋谷の白鳥」と称される東京女学館。
伝統的に良家の子女が通うお嬢様学校で、進学校ではなく女性らしい知性と教養を身につける学校というイメージではありますが、ここ数年で進学実績が上がっているようです。
そんな東京女学館の進学実績にはどのような特徴があるのでしょうか。
2023年春の卒業生の進学実績をもとに考察してみました。
東京女学館の特徴・偏差値・倍率等
東京女学館についてまとめました。
- 小学校→中学校、中学校→高等学校へは推薦の基準に達した場合進学することができる
- 2022年は小学校の卒業生74名中66名が東京女学館中学校に進学
- 募集人数は小学校80名(うち45名がAO、35名が一般募集)、中学校150名
- 中高では1学年に1クラスが国際学級
- 国際学級は帰国生も一般性も受験可能。中高6年間でクラス替えがない
- 小学校受験の倍率は5.8倍
- 中学受験の偏差値は50(四谷大塚)
- 指定校推薦や推薦、総合型選抜での大学進学者も多い
同偏差帯の学校には晃華学園中学校、富士見中学校、桐蔭学園中等教育学校、共立女子中学校などがあります。
東京女学館高等学校の合格実績
合格実績概要
東京女学館高等学校の大学合格実績をまとめました。
2023年3月卒業生は209名です。なお、現役のみの数字です。既卒は含みません。
国公立 -東京大学 -医学部 | 7名 1名 1名 |
早慶上理 | 93名 |
GMARCH | 179名 |
女子大 | 199名 |
日東駒専 | 57名 |
医学部医学科 | 19名 |
国立大学合格率は3.3%です。
国立大学合格者のうち、東京大学と東京外国語大学合格者は国際学級の生徒だったそうです。国際学級の生徒は難関大学に多数合格していると書かれていました。
国際学級はレベルの高い英語の授業のほか、短期、長期留学制度、ホストファミリーの受け入れなどの異文化交流などを行っているそうです。実践的な高い英語力が大学合格実績に繋がっているようですね。
合格者の多い大学
合格者の多い順に並べます。
立教大学 | 45名 |
明治大学 | 39名 |
法政大学 | 34名 |
慶應義塾大学 日本女子大学 | 31名 |
上智大学 昭和女子大学 | 28名 |
日本大学 | 27名 |
中央大学 成城大学 | 25名 |
聖心女子大学 | 24名 |
聖心女子大学の合格者24名全員が現代教養学部という一つの学部のみの合格者です。
規模の大きなMARCHや早慶、日大の合格者数が多いのは分かりますが、規模の小さい女子大にも関わらず合格者数がこれほど多いのは気になりますね。
指定校推薦
東京女学館は多くの大学から指定校推薦を受けているということで同校HPには指定校推薦枠が開示されています。
指定校推薦枠のある大学一覧(令和5年入試・一部抜粋)です。
慶應義塾大学 2名 | 学習院大学 8名 |
早稲田大学 4名 | 津田塾大学 4名 |
上智大学 1名 | 東京女子大学 5名 |
東京理科大学 2名 | 日本女子大学 4名 |
立教大学 3名 | 成蹊大学 3名 |
明治大学 1名 | 成城大学 4名 |
青山学院大学 3名 | 東京女子医科大学 1名 |
中央大学 4名 | 北里大学 3名 |
法政大学 2名 | 明治薬科大学 5名 |
早慶上理に9名、GMARCHに21名という推薦枠です。このほかにも公表されていない大学もあるようです。
まとめ
本日の記事をまとめます。
- 国立大学への合格者数は非常に少ない
- MARCHや女子大への合格者数の多さが目立つ
- 国際学級から難関大学へ多数合格している
- 指定校推薦枠が多い
国立大学合格者数7名のうち2名は国際学級(1クラス)から、残り5名は一般学級(5クラス)から出ています。
全体的に決して悪くない合格実績、偏差値のわりに国立大学への合格者数が1クラスにわずか1人というのは、さすがお嬢様学校だなと感じますね。
指定校推薦枠の多さもこちらの学校の特徴。
指定校推薦枠が多いというのは学校が大学から信頼されている証拠です。良い学生を育て、送り出してきたという証拠でもあります。
そういえば、聖心女子学院も大学への推薦進学者が多かったですね。
世間的な評価の高い伝統ある女子校で、女性らしい品格を身につけながら推薦で進学する…
来世はそんな人生がいいな〜…
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