みなさんもご存知かと思いますが、女子御三家には各校の生徒のキャラクターを言い表す空き缶の話があります。
もし道端に空き缶が落ちていたらどうするか?
- 桜蔭生は本を読むのに夢中で空き缶が落ちていることに気づかない。
- JG生はみんなで缶蹴りを始める 。
- 雙葉は空き缶を拾ってゴミ箱に捨てに行く。
いかにもそれっぽい、秀逸な例えです。
しかし、矢野耕平著の「女子御三家 桜蔭・女子学院・雙葉の秘密」には全く別の例えが書かれていました。
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著者が考える3校の在校生・卒業生のキャラクターから空き缶の話を書き換えるとこのようになります。
- 桜蔭生→すぐさま拾い、ゴミ箱へ捨てに行く。(理系・医系の生徒は、捨てに行く途中で缶に記された原材料 成分をチェックする)
- JG生→考え事にふけっていたため、缶が落ちていることにそもそも気づかない。
- 雙葉生→誰が捨てに行くのかを決めるじゃんけん大会が始まる。(ただし他人が通りかかったらその人に見せつけるようにそそくさと捨てにいく)
本を読むのに夢中で空き缶に気が付かなかった桜蔭生はすぐさま拾っています。同校の生徒の勤勉さが真面目さに置き換えられました。
缶蹴りをしたJG生は考え事をして缶に気が付きませんでした。JGの考えさせる授業に起因しているのかと思います。
さて、問題は雙葉です。
すぐさま缶を拾う献身的なお嬢様だったのが、誰が捨てに行くのかじゃんけん大会を始めてしまいました。
しかも通りかかった他人に見せつけるように捨てに行くという姑息な面まで書かれる始末。
すみれママ
雙葉にとってこれはイメージダウンだわ…
本書には、雙葉の卒業生の体験談として様々なことが書かれています。
ネガティブな体験談も
- 入学当初、内部生は何だかよそよそしく、外部の前でわざと昔話をするなどして、自分たちの縄張りを守ろうと牽制することがあった
- 次第に外部は内部の子達に媚びへつらうようになる
- 伝統芸として2つ下の後輩を説教する場があり、説教される後輩を見て笑いそうになった
やはり雙葉の場合、幼稚園、小学校からの内部進学者がいるのでどうしてもこういうことは起こってしまうのしょう。
中学受験において、付属小学校からの内部進学のある中学校は避けられがちになる理由はこういうところにありますね。
しかし、内部外部のある関係はデメリットだけではないんです。
内部外部から生まれる複雑な人間関係を切り抜けて世を渡る力や順応力身につくのだとか。これは社会に出ていく上で大きな財産てすね。
卒業生たちの忖度のない本音が大変興味深い一冊でした。
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